”人は誰でも最後は一人” ~女性が”ひとり老後”に入る年齢~ 

新聞記事によると、2018年の日本人の平均寿命は、男性81.25歳、女性87.32歳で、90歳まで生きる割合は男性26.5%に対し、女性50.5%と女性の半分は90歳まで生きる時代となっています。

“ひとり老後”の“ひとり”という言葉は、二通りの意味があるように思われます。

一つは、文字通り“独居”の意味、もう一つは、配偶者がおらず、“独り身“という意味です。ここでは、配偶者を失い、”独り身“になる意味で考えていこうと思います。

また、老後は65歳以上として考えていきます。

なお、根拠を明確にするためにデータ表を載せていますが、飛ばして読んでいただいて構いません。

女性が”ひとり老後”になる理由は、当たり前だが、死別が最も多い

男性と女性の寿命差や結婚時の男女の年齢者を考慮すると、“ひとり老後”を過ごす確率は、女性の方が当然高くなります(https://mfworks.info/2018/11/08/post-144/)。

今回は、女性が“ひとり老後”に入る年齢を、下記の統計資料をもとに少し具体的に見ていきたいと思います。

(人口統計資料集2019年版 http://www.ipss.go.jp/syoushika/tohkei/Popular/Popular2019.asp?chap=0

日本の世帯数の将来推計(全国推計)――2015(平成 27)~2040(平成 52)年――

(平成 30)年推計 http://www.ipss.go.jp/pp-ajsetai/j/HPRJ2018/houkoku/hprj2018_houkoku_honbun.pdf

 

独居率と言う指標があります。

一般世帯のうち、単独世帯の割合を表す指標で、2015年の女性の独居率は、65歳以上で20%~25%程度です。

女性の独居率(2015年)

年齢 独居率
65歳以上 21.8%
75歳以上 25.6%
85歳以上 22.9%

しかし、配偶者を亡くしても、子供と同居している場合などは“単独世帯”とはならず、“独居“とは扱われないため、”ひとり老後“とは見なされません。

つまり、独居率という指標で見ると、”配偶者がいない”=”独居”とはなりません。

“ひとり老後”を考える上で、まず知りたいのは、配偶者がいない主な理由は何かということです。答えは、配偶者との死別とは思いますが、その確認から進めていきましょう。

女性の50歳時の配偶状況に関する統計資料があります。

女性の50歳時の未婚&配偶割合(2015年)

  割合
未婚 14.06%
配偶者あり 73.88%
死別  1.88%
離別 10.18%

未婚と離別(離婚)を合計すると25%近くになりますが、75%近くは、“配偶者あり“です。

下の表のように、65歳~69歳でも、“配偶者あり“は75%なので、50歳時点と65~69歳時点とは、ほとんど変化がありません。

しかし、80歳以上になると、“配偶者あり”が30%程度、逆に“配偶者なし”が70%になり、65~69歳と比べると、“あり“と”なし“の比率が逆転しています。

女性が“ひとり老後”を過ごすことになる理由には、未婚や離婚もあるでしょうが、このあと紹介しますように現時点では年齢とともに増加しているわけではありません。

当たり前かも知れませんが、女性が“ひとり老後”を過ごす理由は、配偶者との死別です。

女性の配偶者の有無割合(2017年)

年齢 配偶者あり 配偶者なし
65~69歳 75.0% 25.0%
80歳以上 29.3% 70.7%

ここで、離婚と未婚の状況を見てみる。

離婚率ですが、下の表のように、年齢にかかわらず1%未満で非常に低くなっています。

女性の年齢別離婚率(2017年)

年齢 割合
60~64歳 0.78%
65~69歳 0.51%
70歳以上 0.15%

ちなみに、再婚率はもっと低く、離婚しても再婚とはなっていないと思われます。

女性の年齢別再婚率(2017年)

年齢 割合
60~64歳 0.42%
65~69歳 0.26%
70歳以上 0.08%

また、未婚率ですが、下の表のように、現在は年齢にかかわらず5%です。

ただし、先ほど見たように、現在の50歳の未婚率は14%です。今後、50歳を過ぎての結婚が急激に増えない限り、今の50歳が老後を迎えた時の未婚率は14%程度になると予想されます。

引用資料には、20年後、2040年の未婚率が載せられています。

2040年には、未婚率が3倍近くになります。

“未婚“のために”ひとり老後“を過ごさなければならない可能性が高い女性にとっては、かなり早い時期から対策を立てておく必要があると思われます。

女性の未婚率(%)の推移

年齢 2015年 2040年
60~64歳 6.6% 16.7%
65~69歳 5.6% 15.9%
70~74歳 4.5% 14.0%
75~79歳 4.0% 10.5%
80~84歳 4.0%  7.2%
85歳以上 3.6%  4.1%

女性が死別で”ひとり老後”になる可能性が出てくる年齢は、70歳?

それは、女性が配偶者との死別によって“ひとり老後”生活に入るのは、何歳くらいでしょうか?

下の表は、女性の配偶関係のデータから、“配偶者あり“と”死別“の部分を抜き出したものです。

“配偶者あり“は、65~69歳から減少しはじめ、75~79歳でほぼ半数に減り、85歳以上では約15%となっています。

一方、“死別”は年齢が上がるにしたがって徐々に増え、70~74歳で24%になり、80~84歳では60%近くなっています。

70~74歳になると、配偶者と死別する確率が高くなると思われます。

女性の配偶者有無割合(2015年)

年齢 配偶者あり 死別
50~54歳 75.1%  2.5%
55~59歳 77.3%  4.7%
60~64歳 76.5%  8.3%
65~69歳 72.6% 13.8%
70~74歳 65.3% 23.9%
75~79歳 53.1% 38.2%
80~84歳 36.4% 56.1%
85歳以上 14.5% 79.1%

(注)未婚と離婚のデータは省略しているので、合計しても100にはなりません。

 

もう一つ、世帯構成から見てみます。

下の表は、単独世帯(独居の世帯主)の割合を年齢別にまとめた表です。

年齢とともに増えており、70~74歳で単独世帯は20%程度に増えます。

しかし、施設に入居することによって、“ひとり老後”の送られている方もいます。

下の表には、施設等で生活する世帯も含めています。

施設等の世帯数は、85歳以上になると、9.4%にも上ります。

単独世帯と施設等の世帯との合計数で見ると、65~69歳から、急激に増加しています。

世帯数で見ると、65~69歳で、“ひとり老後”の生活に入る確率が高くなると思われます。

女性の年齢別単独世帯等割合(%、2015年)

 年齢 単独世帯

(A)

施設等

世帯(B)

 合計

(A+B)

50~54歳  9.7 0.5 10.2
55~59歳 10.4 0.6 11.0
60~64歳 12.3 0.8 13.1
65~69歳 15.3 2.6 18.0
70~74歳 19.3 1.0 20.4
75~79歳 24.4 1.8 26.2
80~84歳 28.2 4.0 32.2
85歳以上 22.1 9.4 31.5

配偶関係や世帯数の調査結果を見ると、“ひとり老後”の生活に入る確率が高まるのは、“70歳”前後のように見えます。

“70歳”になったら、“ひとり老後”となる可能性を考えるタイミングと思われます。

最後に1曲、荒井由実(松任谷由美)さんの”ひこうき雲”

ひこうき雲 – 荒井由実(松任谷由実)

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