”人は誰でも最後は一人” ~20年後には、65歳以上の半数近くが一人暮らし~ 

20年後には65歳以上の半数近くが一人暮らしになるという予測がある。誰でも老後は一人暮らしになることを想定せざるを得ない時代になる。

最近発売された「ひとり老後、賢く楽しむ」という本を読み、なるほどと納得できることが多かったが、2つだけ、疑問に思ったことがあった。それは、老いについて、今から数年先だけ具体的に考えるという考え方とパートナーを亡くした後の残された方の不安は大きいという点だった。

2040年、一人暮らしは全世帯の約4割の予測

2019年4月19日の日本経済新聞電子版によれば、国立社会保障・人口問題研究所が公表した2040年までの世帯数の将来推計では、40年には一人暮らしは全世帯の約4割を占めるようになり、65歳以上の高齢者世帯でも一人暮らしが急増し、東京では45%超が一人暮らしになるとう。
理由として、大家族で住む人が少なく、将来、単身になる可能性が高いこと、未婚の男女が増えていること、2030年には「団塊の世代」が全員80歳以上になり配偶者と死別するケースも多くなることが挙げられている(https://www.nikkei.com/article/DGXMZO43965140Z10C19A4MM8000/ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO43965080Z10C19A4EA4000/)。

もちろん、年齢が上がるほど確率は高くなるだろうが、65歳を超えたら、50%の確率で一人暮らしになる位の覚悟をしておいた方が、その時になってあわてなく済むと思う。

そう思うようになったきっかけは、両親の介護である。

言うまでもなく、夫婦であれば、必ず一人暮らしになる時が来る。しかし、これだけ寿命が延びてくると、自分で自分の身の回りの世話ができなくなる時期が来てしまう。

お互いがそうした状態になると、それぞれが精神的に一人暮らしをしているのに近くなる。さらに自宅に棲むことができず、介護施設に入居せざるを得なくなると、夫婦と言えども、物理的に一人暮らしの状態である。

一人暮らしになるのは、未婚、離婚、死別のいずれかの理由で一人世帯になり、子供たちなどと同居していない状態を指すと思うだが、死別していなくても、その前から、実質的には一人暮らしが始まる可能性があることになる。

実質的な一人暮らしも含めて考えると、今後は、かなり長い期間、一人暮らすをする覚悟が必要だし、その時の準備も一人暮らしが当然来るわけだから、その前から準備してもいいのではないかと思うようになった。

「ひとり老後、賢く楽しむ」という本についての2つの疑問

なるべく楽しく、周囲に迷惑のかからない一人暮らしの老後を送りたいと思っていたら、同じように親の介護をし、その経験をもとに、”ひとり老後”の様々なヒントが書いてある本を見つけた。

「ひとり老後、賢く楽しむ」という本であるhttps://www.amazon.co.jp/dp/4866511303)。

著者は岸本葉子さん、50代の方である。親の介護をした経験をベースに、専門家の意見を聞きながら、来るべき自分の老後を考えるという趣向の本です。

この本で取り上げられているのは、お金、住まい、介護、時間の過ごし方など多岐に渡り、老後の一人暮らしの観点から、いろいろと参考になることが書かれています。

納得できることも多いし、とても有益なことが書かれていた。

印象に残った項目を列挙すると、
家で暮らす? 老人ホームに入る? 老後の理想の住まい、どんな家
人生後半こそ、自分のイメージと真逆のことを始める
残りの人生がもったいない? 疲れる人間関係はリセットする

節約の工夫が日々を鍛える
頼む以上はやり方を押し付けない
長い老後を上手に楽しむコツ
人に語れる趣味でなくても夢中になることを探す
やりたいことリストを作る

しかし、以下の二つのことは、私にはそのまま受け入れることができなかった。

一つは、老いについて、”「今から数年先」だけ、具体的に考える”、”老後は人生の残りの一割と考えて、守りに入りすぎない”という考え方。

もう一つは、”パートナーを亡くした後、残された方の不安は大きい”という点、確かに”パートナーを亡くすのは、人間関係の変化のうちでも大きなものです。”には同感するが、”不安”については、少し違った考えをもっている。

そのまま受け入れることができなかった理由は、次回に。

最後に1曲、私の好きな竹内まりあさんの「人生の扉」

竹内まりあ/人生の扉

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