3.老後のお金の不安 人気フィナンシャルプランナーの計算方法 その2

人気フィナンシャル・プランナーによると、老後資金の目安はAとBの合計額、A.65~90歳までの25年間の年間収支の赤字額、B.病気の備えや住宅の修繕費など数年に1回の特別支出。AとBの合計額は2875万円、約3000万円。

老後のお金について、二人目の人気フィナンシャル・プランナーの考え方を見てみよう。

(一人目の考え方は、以下をご覧ください。

https://mfworks.info/2018/09/09/post-131/ https://mfworks.info/2018/09/22/post-328/

深田晶恵さんは、フィナンシャル・プランナー歴20年を超える、生活設計塾クルーの取締役をされている方のようである(http://www.fp-clue.com/profile/AkieFukata.html)。

65歳以降「年金だけでは暮らせない」という現実”というタイトルの記事がある(https://diamond.jp/articles/-/129978)。

最初に、「老後資金の目安」は、以下のAとBの合計額になると書かれている。

A.65~90歳までの25年間の「年間収支の赤字」の合計額

B.病気の備えや住宅の修繕費、車の買い換え費用などの

数年に1回の「特別支出」

年間収支の赤字額は、家計調査年報の「高齢無職夫婦(夫65歳以上、妻60歳以上)の家計収支」では、2015年ではマイナス75万円とのこと。

25年間となると1875万円になる。Bは、25年間で1000万円と見積もった場合が書かれている。

そうなると、老後資金の目安は、

1875万円+1000万円=2875万円、約3000万円となる。

年間収支の赤字額は、家計調査年報によれば、2010年は約49万円の赤字であったので、当時より、約26万円赤字幅が拡大していることになるが、

その理由は、「年金の手取り減少」によるものとのこと。

「高齢無職夫婦」の「収入」は、ほとんどが公的年金。

消費支出(食費やレジャー費など)には大きな変化がなかったのに対して、年金の手取り額は1999年290万円に対して、2016年は257万円と33万円減少

手取りの減少の要因は、税金(高齢者向けの税優遇は廃止・縮小)と社会保険料の負担アップ(国民健康保険料アップ、介護保険導入)。

最後に、“少子高齢化が進み、「年金額は徐々に減少、高齢者でも税金と社会保険料はこれからも負担増が続くという流れはこれからも続くだろう。

考えたくない現実かもしれないが、働いている間にぜひ知っておいてほしい。

「老後は何とかなる」と思ってはいけない。「何とかする」と思えるように、マネースキルを身に付けていこう。”と結んでいる。

調べてみると、“「老後は何とかなる」と思ってはいけない”点をさらに詳しく書かれた記事が見つかった。

タイトルは、“75歳で老後資金底突きも! 定年後の企業年金が多い人ほど危ない定年後は「収入ダウンの崖」が3回ある!“(https://diamond.jp/articles/-/173364)。

先の記事が、一般的な収入と支出の金額から、90歳まで生きるための必要な老後資金を見積もったものであるのに対して、さらに実際には、「定年後は“収入ダウンの崖”が3回ある」ので、老後資金は計画的に使う必要があるという。

“収入ダウンの崖“とは、具体的には、

1回目は「60歳の定年以降働いたとき」の給与収入の大幅ダウン、

2回目は、65歳で年金生活に入ったとき(給与収入がなくなった時)、

3回目は、「配偶者の死亡後」(一人分の年金になる)。

「世帯収入は数年ごとに細かく変化する」し、「ひとり分の年金になると、もう一段階収入がダウン」して、「貯蓄取り崩し額はそれまでよりも多くなるので」、「老後資金は計画的に使っていかなくてはならないのである。」と説明されている。

そして、60歳以降の世帯収入額の変化を把握するためのツールとして「定年後の収入見える化シート」が提供されている。

いたずらに危機感をあおるのではなく、必要な総老後資金の算出方法が、具体的に説明されており、説得力がある。

また、環境変化に対応することの必要性やその理解のためのツールの提供は、自分の置かれた状況を客観的に見るために有効だと思った。

ただ、年金受取額は明らかに減少してきている事実があるし、

「定年」という制度や働き方自体が変わっていきつつある状況で、90歳までの間の「収入見える化」は参考であろうし、精度を高めるためには、国の年金や税金の政策の変化を把握して適宜見直しする必要を感じた。

読んでいただき、ありがとうございます。

最後に気持ちがおだやかになる一曲、Diana Krallの“Just The Way You Are”

Diana Krallはカナダ出身、ご主人は、音楽家のエルヴィス・コステロ。“Just The Way You Are”は、もともと、ビリー・ジョエルの曲。彼女の声を聴いていると、それだけで、リラックスする。

Diana Krall “Just The Way You Are”

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

error: Content is protected !!