健康で長生きしたいと誰でも思う。
健康であれば、長生きしても人生を謳歌できる。
老後のお金についても、生活費は長生きする分多くかかるかもしれない。
しかし、医療費や介護費用が少なくて済むから、全体で見ると、老後資金の心配は少なくて済むと思いがちである
しかしそう簡単にはいかないかもしれない。
寿命についての統計資料を調べてみると、平均寿命は伸びているが、平均寿命と健康寿命(日常生活に制限がない期間)の差は変わっていない。つまり、平均寿命が伸びても、日常生活においてなんらかの制限がある不自由期間は短くならないのが実態である(https://mfworks.info/2019/01/19/post-146/)
老化による身体機能の低下は誰にでも起こる 。
そして、身体全体の機能が一度に低下する訳でなく、 身体の各部品が徐々に傷んでいく。
機能低下すると医者にかかることになるが、老化に伴う場合には、必然的に時間を追って、複数の診療科を受診しなければならないことになる。そして、老化は年齢とともに進んでいくとすれば、誰でも医療費は年齢が上がれば上がるほど増えていくことになる。
そう考えると、医者通いして、老化による身体機能の低下速度を遅らせることが出来、寿命を延ばせたとしても、長生きした時間の一部は、医者通いに化けただけになる。
そうであれば、老化に伴う疾病の治療を受けるということは、自らの意思で不健康で長生きするリスクを背負っている可能性もあると思われる。
医療費も、高齢になればなるほど、治療自体の費用よりも付帯費用の方が気になってくる。
たとえば、病室の部屋代。相部屋が難しいとなると、個室にしたくなる。これは、健康保険ではまかなえない。
”フレイル”という考え方がある。
高齢者が加齢とともに機能低下の危険性が高い状態にあっても、適切なケアをすれば、健常レベルへの機能回復が可能とされる状態を指している。
いろいろなケア方法が言われているが、実際のところはその効果を実証中のようだ。
しかし、加齢で機能低下してしまった状態を健常者レベルにまで回復させる方法は知られていない。
そうだとすれば、現状では長生きしたければ、自分ひとりで生活できる期間を長くできても、その後の不自由期間を短くすることはできないと考えておくべきかもしれない。
そして、医療費と介護費用の必要な老後資金が多くなるリスクを背負うことになるかもしれないことも頭の隅に入れておいた方がよいかもしれない。
The Beatles – Here Comes The Sun (2019 Mix)